現実RPG2
「……よし」
しぶしぶ、拓馬へ薬草を投げるルイ。
拓馬は薬草を慌てて拾うと、クロの口に優しく押し込んだ。
「……」
動かない。やっぱり、ダメか……。
そう思った、次の瞬間だった。
「クーン」
クロは数回瞬きをすると、拓馬の頬をペロペロと舐めた。
「クロ……」
満面の笑みでクロを抱きしめる拓馬。
「拓馬……その犬が、どれだけ大事か知らないが……これからも、足手まといになりうるぞ」
「だからって、捨ててくわけにはいかねぇんだよ。こんなモンスターばっかの土地に」
「それはそうかもしれねぇけど……」
「とにかく、お前が来てくれなかったら死んでた。ありがとう」
ここは素直に礼を言う拓馬。
「犬を助けたら、俺を信じる……確かに、そう言ったな?」
「あ、ああ」
「じゃあ、これからは行動を共にしよう。まず、ゲームをクリアする」
「それから?」
「クリアすると、モンスターがいなくなる。その方が動きやすい。組織に突入して、ボスを討つ」
「クリア条件は……やっぱ、ルカを殺すことか?」
「いや、ルカは組織の人間だ。このゲームのシナリオとは関係ねぇ。クリア条件は、魔獣『マーダー』を倒すこと」
しぶしぶ、拓馬へ薬草を投げるルイ。
拓馬は薬草を慌てて拾うと、クロの口に優しく押し込んだ。
「……」
動かない。やっぱり、ダメか……。
そう思った、次の瞬間だった。
「クーン」
クロは数回瞬きをすると、拓馬の頬をペロペロと舐めた。
「クロ……」
満面の笑みでクロを抱きしめる拓馬。
「拓馬……その犬が、どれだけ大事か知らないが……これからも、足手まといになりうるぞ」
「だからって、捨ててくわけにはいかねぇんだよ。こんなモンスターばっかの土地に」
「それはそうかもしれねぇけど……」
「とにかく、お前が来てくれなかったら死んでた。ありがとう」
ここは素直に礼を言う拓馬。
「犬を助けたら、俺を信じる……確かに、そう言ったな?」
「あ、ああ」
「じゃあ、これからは行動を共にしよう。まず、ゲームをクリアする」
「それから?」
「クリアすると、モンスターがいなくなる。その方が動きやすい。組織に突入して、ボスを討つ」
「クリア条件は……やっぱ、ルカを殺すことか?」
「いや、ルカは組織の人間だ。このゲームのシナリオとは関係ねぇ。クリア条件は、魔獣『マーダー』を倒すこと」