Dangereuses hospital
「意外と地味な音がするだろう?実物の自動小銃の発射音は」

背後で声がする。

当然、俺を撃つ相手は武装グループの犯人に決まっている。

迂闊だった。

まだ八戸の他にもう一人、犯人が残っていたのを失念してしまっていた。

犯人が二人一組で行動していても何ら不思議ではないというのに。

「上手く弾丸が肩を貫通したようだな。それでも7.62ミリ弾だ。9ミリパラベラム弾と一緒にしてもらっちゃ困る。根性でどうにかできる痛さじゃないだろう?」

そう言って。

「ぐぁあぁぁあっ!」

犯人は俺の銃創を踏みつけた!

傷口をブーツで踏みにじられ、思わず声が出る。

「次々仲間をやりやがって。てめぇは楽には殺さない」

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