Dangereuses hospital
それよりも。

俺は遥か先のビルの屋上を見る。

ここから200メートルは離れた、とあるビルの屋上。

勿論姿は見えない。

が、そんな遥か先から狙撃を実行できる人間を、俺は一人知っている。

「六道さん…!」

有事に備え、彼が屋上を狙い撃てる位置に待機していたのだ。

六道さんは外事四課に配属される前は、警視庁狙撃班に在籍していた事もあるという凄腕のスナイパーだ。

この距離の狙撃ならば外す事はない。

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