Dangereuses hospital
「いいか永瀬」

防弾チョッキの着用の終わった俺に、六道さんが声をかける。

「無線連絡もできない、拳銃の一つも持たせてやれないが…俺はお前に、これまで培ってきたノウハウの全てを教え込んでいる。それを活かせるだけの知識もな。自信を持て。経験はなくても、お前は外事四課の捜査員としての厳しい訓練に耐えてきたんだ。必ず任務を遂行できる」

任務前の緊張を和らげるように、つとめて冷静に、柔和な声で六道さんが言う。

「行って来い、永瀬。クールにつとめろ」

「…はい」



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