Dangereuses hospital
「なぁあんた」

歩きながら、俺は犯人に話しかける。

「黙って歩け!」

「あんたの銃、AK-47だろ?」

「黙れと言ってるんだ!」

キツイ口調で、銃口を俺の背中に押し付ける犯人。

かなり興奮している。

本来ならば刺激しない方が得策だろう。

しかし、俺は敢えて続ける。

「知ってるか?AK-47ってのは世界中で数多く生産されてる銃で、中には正規品じゃない、屑鉄同様の金属で製造された粗悪品もたくさん出回っているらしいぜ」

「……」

興味を引く話なのか、犯人が俺の言葉に耳を傾け始めた。

「酷いのになると、正規品と異なる材質の鋼材を用いている為に耐久性に難があって、連射で銃身が加熱すると溶け始めてしまう水準の製品もあるそうだ…あんたのは大丈夫か?」

余程その話が気になったのだろうか。

「……」

犯人の視線が、一瞬、ほんの一瞬だけ、俺から離れて自らの銃の銃身に移る。

その瞬間に!

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