Dangereuses hospital
長い廊下の直線を、全速力で走る俺。

八戸もまた、全速力で俺を追って来る。

彼女は足の速さも並みではなかった。

簡単に追いつかれそうになる。

しかし。

「!!!!!」

俺は咄嗟に廊下の端に設置されている消火器を掴み、それを彼女に向けて噴射する!

瞬く間に白煙に包まれる廊下。

視界は完全に遮られ、追跡どころか呼吸すら妨げられる。

その煙幕代わりの消火剤に乗じて、俺は八戸から逃亡を図ったのである。

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