Dangereuses hospital
「必ず戻ってくる。ハルカを助けたら、次は朝霧を必ず助けに戻ってくる。絶対に置き去りになんかしないから」

「……うん」

俺の言葉に小さく返事して、彼女は静かに目を伏せた。

か弱い朝霧を一人にして、この病室を出る事に躊躇はある。

だが、ハルカも朝霧も、まだ囚われている多くの人質達も、全員無事にこの病院を脱出する為に。

俺は後ろ髪引かれる思いで、朝霧の病室を後にする。

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