My Lover
「…あたし、重いから降ろしてよ。」
「大丈夫だって。重くなんかないし、それに立てないだろ?」
「それは…そうだけど、本当に重くない?限界だったら降ろしてね。…晴くん。」
『なんで俺の名前…あ、君…名前何て言うの?』
「藤崎綾(フジサキ アヤ)。…隣のクラスよ。」
隣って、近いじゃん。
この子全然知らなかった。髪の毛染めてる子は目立つのに。
……つーか、
『俺の名前とクラス。なんで知ってんの?』
「あぁ…C組の皆川晴ってみんな騒いでて、それで。」
なんか騒がれるようなことしたっけ…?
ただ平凡に、普通に生活してたつもりなんだけどな。
「そのクラスのヤツさ、どんなこと言ってた?」
「…晴くんってかっこいいよね、とか」
「は?…何言って……」