あなた
和也はどこまでいい人なのだろう。
そう思っていたら、あたしはいつの間にか走ってた。
「ありがとう。」と将に言い残して・・・。


あたしは和也の家に走りながら電話をかけた。
何回も何回も・・・。
それから何回かかけたら出た。
「もしもし・・・」
その声は低く、弱い声だった。
「あのっ・・ねっ・・」
「今さら何?」
すごくこわかった。
だけどあたししかいない。
そう言われたからにはやるしかなかった。
「もう一度・・・より戻さない!?」
あたしは走ってるから息を切らしながら言った。





「なんで?俺・・・無理だから・・・」
そう言って切られた。

プーッ プーッ プーッ

それが悲しかった。
自業自得だ・・・。
すごく後悔した。
きっと・・・あたしが別れを告げたとき、
今のあたしの気持ちより、何倍も苦しかったんだろうな。
と、今改めて感じた。
< 40 / 61 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop