グレスト王国物語
*エピローグ
カタタン…カタタン…カタ……
春を迎えたローラの景色がゆっくりと速度を上げて流れ始めた。
ブラッドの話しだとシオナの調査任務はこれで終了らしくて、あとは報告書を書いて、国に報告するだけらしい。
国は解体したが、国家警察の形をした団体はまだあるそうだ。
ゆくゆくは、グレストに変わる統一国家の国家警察として正式に形を持つようになるのだろう。
私が捕まっていた間、ブラッドがどこで何をしていたのかは、結局聞けずじまいだったが、さっき駅のホームで、アイ…なんとかとか言うスレンダーの女の人と話していた。
人が捕まっている時に、女と会ってたんだろうか。
2人の間に「そういう」雰囲気はなかったが、女の人はなんだか嬉しそうな顔をしてブラッドに小さなピアスみたいなのを渡していた。
あの子達にはもう必要ない、とか彼女は言っていたが、私には何のことかさっぱり分からなかった。
「…おい、」
不意に、後ろから声がした。
「何ですか。」
「ほらよ。」
私に手渡されたのは、なかなかに厚みのある封筒。…これって、
「今回の報酬だ。」
やっぱり。
「次の任務が来しだい、呼びつける。」
「…嫌です。」
「はぁ?」
私は、窓の外が見えるように後ろを向いた。
春を迎えたローラの景色がゆっくりと速度を上げて流れ始めた。
ブラッドの話しだとシオナの調査任務はこれで終了らしくて、あとは報告書を書いて、国に報告するだけらしい。
国は解体したが、国家警察の形をした団体はまだあるそうだ。
ゆくゆくは、グレストに変わる統一国家の国家警察として正式に形を持つようになるのだろう。
私が捕まっていた間、ブラッドがどこで何をしていたのかは、結局聞けずじまいだったが、さっき駅のホームで、アイ…なんとかとか言うスレンダーの女の人と話していた。
人が捕まっている時に、女と会ってたんだろうか。
2人の間に「そういう」雰囲気はなかったが、女の人はなんだか嬉しそうな顔をしてブラッドに小さなピアスみたいなのを渡していた。
あの子達にはもう必要ない、とか彼女は言っていたが、私には何のことかさっぱり分からなかった。
「…おい、」
不意に、後ろから声がした。
「何ですか。」
「ほらよ。」
私に手渡されたのは、なかなかに厚みのある封筒。…これって、
「今回の報酬だ。」
やっぱり。
「次の任務が来しだい、呼びつける。」
「…嫌です。」
「はぁ?」
私は、窓の外が見えるように後ろを向いた。