永遠愛しているから
3年間
「次~出席番号4番~…」
「泉~泉はどこだ~?」
「は~い。」
面倒くさそうに
さっきまで伏せていた顔を
ふてぶてしく上げる
「泉 亜由美~次読め~」
「…え、」
さっきまで寝ていたらしく
彼女はどこを読んでいたのか
検討がつかなかったらしい
「…ちょっ…ちょっと誠!」
「ん…何だよ」
ひそひそ声で
隣の僕に
「何ページ?」
と聞く
「42だよ。3行目~」
「さんきゅっ!」
ごほんっと
1回咳払いしてから
彼女は教科書を読み始めた
僕の名前は
本田 誠
そして彼女の名前は
泉 亜由美
中学3年になった僕らは
受験を迎えていた