笑うピエロ店員。
ヒガシ。「明日売り屋」
「おかえり」
「ただいまっ。ニシ先輩。ふふふ、俺いいことありました」
そう言うひがしの笑顔は顔の筋肉を最大限に使っており、聞いて聞いてと無言で言っていた。
人を逆に訊きたくなくさせる笑顔だった。
「何かあったの」
「聞きたい? 聞きたい?」
「全然」
「えっ、ちょお聞いてよ。どっか行かないでえ」
ひがしが必死に掴み止めた。
「しょうがないなー。早く言いなよ」
「ヤッタ。先輩優し。あのねぇ、いいもの手に入ったんですよ。格安で」
にんまりと笑うひがし。
誕生日、ひがしが内緒でプレゼントを渡してくる直前に見た顔だとニシは思った。
ひがしはニシの反応に期待している。
「これ」
ひがしが丸いシリコン状のものを背中から出した。
すると、「もの」を見た一瞬呼吸が止まり、同時に血相が変わる。
早口だけれど、気持ちの入った一言でひがしを褒めると、慌ただしく店長と副店長を呼んで店の奥に入って行った。
入っていった奥の部屋には、焦ってかけた立ち入り禁止の札が、この状況に困惑したように傾いていた。
「ただいまっ。ニシ先輩。ふふふ、俺いいことありました」
そう言うひがしの笑顔は顔の筋肉を最大限に使っており、聞いて聞いてと無言で言っていた。
人を逆に訊きたくなくさせる笑顔だった。
「何かあったの」
「聞きたい? 聞きたい?」
「全然」
「えっ、ちょお聞いてよ。どっか行かないでえ」
ひがしが必死に掴み止めた。
「しょうがないなー。早く言いなよ」
「ヤッタ。先輩優し。あのねぇ、いいもの手に入ったんですよ。格安で」
にんまりと笑うひがし。
誕生日、ひがしが内緒でプレゼントを渡してくる直前に見た顔だとニシは思った。
ひがしはニシの反応に期待している。
「これ」
ひがしが丸いシリコン状のものを背中から出した。
すると、「もの」を見た一瞬呼吸が止まり、同時に血相が変わる。
早口だけれど、気持ちの入った一言でひがしを褒めると、慌ただしく店長と副店長を呼んで店の奥に入って行った。
入っていった奥の部屋には、焦ってかけた立ち入り禁止の札が、この状況に困惑したように傾いていた。