【実話】君じゃなきゃだめ、

電車を降りて
いつも階段を登ると
ベンチに彼は座っている。


「なんかドキドキしてきたぁ…」
久しぶりに会う緊張を
噛み締めながら
階段を一段一段登る、


「希、」

「翔ちゃん!」


いつものベンチには
夏なのに
全然日焼けなんかしてない
ますます
かっこよくなった
翔がいた。

そそくさと
駆け寄り
隣に座る、


「久しぶりだねっ」

「こんなに会わないの初めてだもんな〜」

「補習頑張ったよ〜!」

「よしよし、」

いつものように頬を撫で
翔は立ち上がった、


「行こうか、」

「うんっ」

手をとり
歩き出した。
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