黒髪のあの子
1 不良と美人
何処へいっても、いろんなやつ等がじろじろと見てくる。
「…見てんじゃねぇよ。」
俺がそういうと見てた奴はパッとあせったようにそらす。
「ちーちゃん。今日はいつにも増して荒れてんなー」
にっこりと俺に笑いかけてくる。
「…梓。その呼び方やめろよ。」
「はいはい。わかったよ。」
この軽い奴は、藤野梓。(FUJINO-AZUSA)
むかつく時はあるが、根はいい奴。
俺の親友。
そして、俺は内田千尋(UCHIDA CHIHIRO)
俺はこの名前が最高に大嫌いだ。
女っぽい名前だから。
「つか、今日はどうする?」
「何がだよ」
俺はちょっとつっこんでみた。
だって主語がないのにわかるわけねぇだろ?
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