黒髪のあの子
「学校」
梓は煙草を取り出して、ライターで火をつけた。






「あぁ…めんどくせぇな」
「サボるか?」


「どっちでも」
フッと笑いを浮かべて、俺はふと顔を上げる。







「…隣の高校の方が来客みたいだな」
梓は、そっちの方を向いて、無表情で言った。

「遊んでやるか。つまんねぇし…」
目の前には、隣の高校の制服の奴がいた。



               
「ああ、よわそーだな」
「まぁいいんじゃね?暇つぶしで」

梓は短くなった煙草を、道路に投げ捨てた。


「てめぇら…俺たちに勝てるとおもってんのかよ」


相手が切れたらしく叫んできた。
またもや、いろんな通行人たちが俺達をみてた。

フッと笑ってから、
「あらあら。短気ですね~?んなキレやすいと、バカなんだろうな」

梓は立ち上がった。



…ま、俺はバカだけど梓は学年1位だし…その言葉もありか。
なんか俺に言われてるみたいで嫌な感じだけど。

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