黒髪のあの子

「あー…それはひどいわねぇ」
呆れたようにぽつんと呟く美玖。







「んー…あたしも悪いんじゃないかなって思うんだぁ…」
「なんでよ？千夏は何も悪い事してないよ？」






「あたし、無理やり千尋を学校に連れてきたって感じだったから…」
はぁ、と一回ため息をついて、俯いた。




「確かに、それは向こう的にはめんどくさいって感じよねぇ…でも、」
そういってから、ピタッととまってあたしの目を見た。





「な、なぁに？」
「千夏、内田くんのこと呼び捨てなんだねっ♪」




「へ？あー…千尋、がね…いいって言ってくれたの。」
少し恥ずかしくなって、はにかんだ。



その時、丁度千尋が教室に入ってきた。




どうしよ…きまづいな…。