青春ビート



「そんなボロボロで
いきなり起きあがらないの。ほら、ゆっくり」

男の背に手を添えながら起き上がらせる



少し苦しそうにしながら私に目線をなげかけてくる


「私の家の前に倒れてるモンだから入れないし起きるの待ってたの、」


「あ…あぁ」

頷きながら「悪かったな」と呟いた


「思ったより傷ひどいのね。あなたの家何号室?」

「…は?」


眉間にしわを寄せられたからため息を吐いて

「1人で歩けないでしょう?どーせだから手伝ってやるって事よ」


男は納得したような顔をしたが

「いや…

いい」


その言葉を聞いてまたため息を吐く

「はぁ… 歩けないのにここにいてもらったら迷惑なのよ いいから何号室?」



< 14 / 89 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop