青春ビート


「怜<リョウ>…」

手招きをして近寄ってきた彼、怜の頭を撫でる。


怜は学校から出てくるのが遅いから何かあったと察したのだろう。


石を投げて二人の意を引きつけてくれたのだが、怜がその判断をしたのが凄いと思った。

「外から…里桜がみえて、困ってそうだった。から。」


私より少し背が高いのに上目遣いをしても違和感がない。


怜は、私が小さい時に怜が捨てられてるのをみて拾った、

そのせいか私にしか懐かなくなってしまい、他人と話すこともない。


"拾った"はあながち表現として間違いではなく
彼は周りと異質なせいで無造作に一目のない所に捨てられていた。


私も異質…、周りと違うから怜を見放すことが出来なかった。



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