ゆん坊
「あのね… 今日ね初めての学校の登校日だったんだよ…」



僕は下の土を見ながら、ゆん坊に話しかけた



ゆん坊は黙ったまま話を聞いてくれていた



「僕のお父さんはね… 力が強くて何でも出来て…仕事を毎日たくさんしていつもお母さんと僕を守ってくれたんだよ」



涙が乾いた土の上に落ちた



「お母さんも優しくて…いつも僕を……」



言葉が出なくなった




涙が溢れた




僕は草を力一杯握りしめた




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