【バーチャルメーカー★博士と助手のとんだ1日】
博士の発明品
『ゴードン博士、その装置は
一体何ですか?
ただのCDプレーヤーの様に
見えますが…。』
『ん?コレかね?サム、
まあ作動させてみると良い。
なかなか面白いものが
見られるぞ。ハッハッハ』
此処、化学研究所の
プロフェッサー・ゴードンの
元で助手として働く彼の名は
サミュエル。
いかにも研究員らしい
シルバーフレームの眼鏡に、
きっちりと整えられた
髪型、白衣を着た彼は見た目も
中身も真面目な好青年だ。
『通常のCDプレーヤーと
同じ様にCDをセットしたまえ。
そうだなぁ…これが良い!』
ゴードン博士が自分の趣味で
集めたCDコレクションの中から
一枚の映画のサウンド
トラックを取り出し、
サミュエルに手渡した。
『博士、これで良いですか?』
装置にあるOpenのボタンを
押すと、ポップアップ式に
パッカン♪と上部の蓋が
持ち上がった。
本当に普通のCDプレーヤーと
何ら変わらない。
サミュエルはCDをセットして
蓋を閉じ、再生ボタンを
押すと博士に表情だけで
確認した。
作動させてから数秒後、
スピーカーからサミュエルも
知っている有名な
ミュージカルの曲が
流れて来た。
『な、な、なんだこりゃあ?』