【バーチャルメーカー★博士と助手のとんだ1日】
好奇心が…


『凄いぞ!
あの往年の俳優、ゲイリー・
エバンスが目の前で歌って
踊っていたんだ!

もう死んじゃってる人なのに…
…って事は、あの今、大人気の
アーティスト、エミリア
ちゃんも、女優のタバサも
至近距離で見られるって事
だよね?

凄いぞ!
もう、ライヴのチケットなんて
要らないじゃないか!
いつでもスターに会えるんだ!

…でも、博士は装置に
触るなって…。
………………………………

ほんのチョット…
ちょっと位なら博士にだって
判らないよ!
装置さえ壊さなければ
良いんだ…!』


サミュエルは好奇心で一杯に
なっていた。

それはそうだ!
エミリアと言えば、大統領
でさえプレミアチケットを
入手出来ない超大物
アーティストだ!

サミュエルはそんな好奇心と
欲望に駆られ、独り研究室で
葛藤していた。

外はザーザーと雨が降って
いる…。


暫くして散々、迷った挙句に
サミュエルは博士のCD
コレクションが置かれた棚を
物色し始めた。


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