男の子のキモチ


「ばーか」


ダチの海斗に相談すると呆れながら言われた。



海斗は中学からのダチ。
弱虫なくせに友達や大切な人を守り抜くすげー奴。



「陵ってそんな心狭かったっけ?女なんてどうでもいいって感じなのにさ」



そうだ。
女なんてどうでもいいと思ってた。



笑顔を向ければ簡単に落ちる馬鹿だし。
天使とか変なこと言ってるし。



馬鹿な女が嫌いだったのに・・・。



今は先輩のことしか考えられない。
あの偽りのない天使のような笑顔を見たいと毎日思う。



「どうしたらいいんだろう・・・」


「今の陵のキモチを話せば先輩もわかってくれるんじゃん?」







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