男の子のキモチ


「本当・・・?」


「本当です」



私がそう言うと、天根君が私に顔を近づける。



熱くて柔らかい感触。
少しだけ甘い匂いがする。



「もう俺からはキスしません」


「へっ?」


「したいときは次からは先輩から言ってください」



そう言って小悪魔の笑みを浮かべる天根君。



あの天使のような可愛い天根君はどこえ?



「天根君?」


「俺・・・先輩が思ってるほどの人間じゃないんです」







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