angel or devil
「お腹空いたなー」
「俺も減った!どうする?なんか食う?」
遊園地なんて何年ぶりだったろうな。
中学の卒業遠足かなんか以来だったかな。
この年になっても楽しめたのはきっと、結華と一緒だったからだ。
「次のパーキングでも寄ろうか?それともパーキングの飯やだ?」
「ううん!寄ろうよ!
パーキングってなんかワクワクする!」
結華は子供みたいに目を輝かせた。
いつも良い飯ばっか食って、いつも高級な物に囲まれて
なのに"パーキング"に目を輝かせるなんて。
物珍しさか?
だとしても、何か可愛いな。
「何食う?」
「あたし出店の色んなの食べたーい!」
「祭りじゃないんだから!」
「えー!パーキングってお祭りみたいじゃない?」
そう言ってはしゃぐ結華は、次々と出店に並んだ。
「俺便所行ってくるわ。一人で並んでられる?」
「子供じゃないんだから!一人で並べるよー!」