angel or devil
「また明日ね♪結華」
「ありがとう。慎」
あたしは"結華ちゃん"から"結華"
慎は"斉藤さん"から"慎"
たったそれだけの事だけど、あたしにはすごい嬉しくて
あたし達は"恋人"なんだって噛みしめた。
「ただいま~!!」
「おかえり~!遅かっ―」
バタバタバタバタッ
家に入ったあたしは急いで階段をかけ昇った。
バタンッ
「やぁったぁぁぁぁ~!!」
この手には、まだ慎の温もりが残っている。
嬉しくて嬉しくて………
明日の学校まで待ちきれず、早速咲希に電話した。
初めての恋が実り、
初めて恋人ができた夜。
初めてキスをしたあの日も眠れなかったけれど、
今夜は嬉しすぎて眠れそうもない。
何しようとか
どこ行こうとか
頭の中には幸せな妄想が溢れだしていた。