angel or devil


どうしよう……

どうしよう……!!



とにかく早く慎に伝えなきゃ……



でも……


何て言うかな……

どう思うかな……



どうしよう……

どうしよう……





赤ちゃんって……
そんなに簡単にできちゃうものなの?


たった一回で……?


不妊症だとか……
よくテレビで言ってるじゃない……


どうして……?

あたしに限って……

どうしてよ……






「……もしもし」


不機嫌そうな慎の声――


昨日は遅番のはずだから、慎は寝てたに違いない。



「ごめん?寝てた?」



「うん…大丈夫…」



「話があるんだけど……
今から行っていいかな?」



「今から!?」



そんなに驚く事ないのに…



「うん…いい?」



「わかった。おいで。」





あたしは妊娠検査薬をティッシュで包み、紙袋に入れ部屋のゴミ箱に捨てて、急いで慎の家に向かった。



不安で不安で

もうどうしたらいいのかわからなくて……


今にも溢れ出しそうな涙を必死にこらえた




ピーンポーン


「早かったね。」



「うん。」



慎の部屋に入るとすぐに、あたしはソファーの上で正座をした。




慎 困るかな……

何て言うかな……

あたし……どうしたらいいの?



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