angel or devil



臭い………



あたしは異様な臭いに目を覚ました。



何……この臭い……



ベッドから飛び起き廊下に出て、臭いのする階段の下を覗きこむと―――



炎が広がっていた




嘘でしょ……




あたしは隣のヒロの部屋に飛び込み


「ヒロ!!!!起きて!!」


強くヒロの体を揺すると


「ん……?何この臭い……」



「火事!!家が燃えてるの!!」



「えっ!?」


ヒロは目を見開いて飛び起きた。




「行くよ!!」



「ちょっと待って!」


荷物をまとめようとするヒロの腕を



「馬鹿!!早くきなさい!」


あたしは強く引いた。




「どこ行くの?玄関あっちだよ?」



「もう火がまわってるの!!」


そう言ってヒロの手をひきあたしの部屋に戻った。




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