angel or devil



「久しぶりだな!」


「うん」


「元気?」


「………」


「まだあそこで働いてんだ!?」


「うん……」


「彼氏できた?」


「………!?」


「いんだろ?彼氏くらい」


「………わけ……」


「ん?聞こえないんだけど?」


「いるわけないじゃない!!」



思わず大声を出していた。



「怒んなよ~!意外にモテないんだな!ハハっ」




どうして……


どうしてそんな風に……


何事もなかったかのように……


平気でいられるの……?


やっぱり何ともないんだ……


やっぱり全部嘘だったんだ………





"愛してる"と言って触れた唇も……

優しく髪を撫でたその指も……

真っ直ぐあたしだけを映していたその瞳も……

あたしを抱いたその腕も……




何もかも!!!!!




また同じ………



あたしが愛される事なんてないんだ……



あたしを愛する人なんて誰も……



この世界にはいないんだ…



この世界に一人も………




わかってたはずなのに……



そんなこと初めからわかってたはずなのに……!!



胸が痛いよ……



痛くて痛くて……



もう嫌………



今すぐ消えてしまいたい……


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