angel or devil
「誠ぉぉぉぉぉ………」
「香織さん……」
香織さんは俺の腕の中で
震えながら涙を流した
「りお……りおって……最後に誠さんが……」
俺がそう言うと、香織さんは俺の腕から離れ
「えっ………?」
俺を見上げた
「ここに運ばれる前に……りおって…一言だけ……」
「ぅ…………ぅぅ………」
香織さんは下唇を噛み、声をおし殺すように涙を流し
「りお………りお………!!!!」
ベッドで眠る誠さんに駆け寄り、手を握った
「ありがとう………ありがとう…………!!まーくん……!!」
香織さんの涙は耐えずあふれ続けた