angel or devil
………もしかするとこれは恋なのか?
恋………ってどんなだ?
俺にはわからない。
そんなもの、俺がする事ではない。
でも……
こんな感覚は初めてだ。
「直どうしたの~?早く座りなよ~」
プツ……
麻奈ちゃんの声と同時に、店内の音が俺の耳に飛び込んだ。
「あぁ……」
俺は現実に引き戻され、天使から視線を外し、慌てて隣に腰をかけた。
「……………」
「……………」
俺と天使の視線はもう一度ぶつかり、沈黙が続いた………
触れてみたい……
でも……触れてはいけない気がする……
真っ白な天使に……
この手が触れるなんて許されない……
天使とは真逆の悪魔
そんな俺の手が触れるなんて……
俺は今までしてきた事を急に悔やんだ。
神の前で懺悔するかのように……