angel or devil
それからりおちゃんは再び眠りにつき、たまに目を開けてはぼんやりと一点を見つめ、また眠りにつく
そんな日々が続いた
一日の大半は眠ったままで、目を開けている時など、ほんの少しの間だけ
そんなある日
「りお!ママ!わかる?」
「あ……あ……」
「そうママ!!」
やっとりおちゃんは口を開き、意識も回復しているように思えたが
検査の結果でも、その後の経過を見ても
りおちゃんはやはり脳に異常が残り、言葉と言うよりは、声を出すくらいにしかできなかった。
俺は結華がいるかも知れない家には帰らず、病院の近くのホテルに泊まりながら、夜になるといつも通りにedenに行った。
香織さんは毎日りおちゃんに話しかけ、りおちゃんの前では明るく振る舞っていたが、俺と二人きりになると涙を流す事が多かった。
「直くん……りおが退院するまででいいから……うちで一緒に住まない……?」
「え………?」
「ごめんごめん。そんなの無理よね。今のは忘れて!」
「香織さんがいいのなら……俺もそうしたいです。」
「ほんと…?……直くん…!!」
誠さん……
これでいいですよね……?
香織さんのそばにいても
いいですよね………?