angel or devil



「言ってくれればよかったのに………」



俺には……言って欲しかった………



「言ってどうなるの……?言ってたら治った!?」



やっぱりあの頃も………



「………結華…一人で辛い想いしてたんだな……」



それなのに俺は………


俺は……………



「…………」



「ごめんな……ごめんな俺――」




結華を守れなくて……




「どうしてここにいたの?」



「…………」



「具合…悪いの?」




「……知り合いが入院してて」



「そうなんだ……」



やっぱり俺……



やっぱり俺は結華が――



「結華……俺……結華が――」

「ありがとう!もう大丈夫だから!帰ってい――ッ」

「結華!!」




好きなんだ……



どうしようもなく……



どんなに抑えようとしても



すぐに溢れ出てしまう……





溢れる想いを抑えきれずに、俺は結華を抱きしめた



「結華……愛してる……」



「やめて!!」


結華の奇声のような声と同時に



結華の腕が俺の胸を押して二人は離れ――




結華……




その瞬間



俺の頬に何かが伝った




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