angel or devil
"直輝に謝りに行こう"
そんなのきっと口実。
本当は…………
「夜咲直指名で」
ホストクラブにも、もうすっかり慣れた。
女に媚を売るホスト
ホストの気をひきたい女
そんな人達にももう見慣れたしまった。
他人の目にはあたしもきっと、そんな風に映っているんだろう。
「結華」
あたしの名前を呼ぶ直輝の表情は、少し寂しげに見えた。
「この前は本当にごめんね。」
「電話…どうして出てくれないの?」
「……ごめん。忙しくて。」
「何回も電話したんだよ?」
「……何か用だった?」
「……用がなきゃ、電話しちゃいけない?」
「……………」
「……結華と繋がりたかったから」
繋がり………
「………………」
その言葉に少し胸が痛いんだ。