angel or devil


「ゆいかぁ~…」


麻奈はあたしの前まで来ると、力を無くして泣き崩れた。




「とりあえず中入って」


一人では立ち上がる気力のない麻奈を、抱き抱えるようにして部屋にいれた。



「何か飲む?」


「う゛ぅ…ん」


「ハーブティーでもいれようか」



麻奈は温かいハーブティーに口をつけると、深くため息をついた。



「……………」



「……少しは落ち着いた?」



「う゛ん…」



「……………」


「……………」


「どうした?」



「優夜がね…優夜がね……」


そう言ってまた声を振るわせ泣き出す麻奈をあたしはそっと抱きしめた。



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