street love
バスに揺られて、数十分後
駅前へ着いた。


「着いたぜ。どーするこれから」

「帰る」


美波が一人で歩き出して行くのを有野が追い掛けて行く。


「ちょっと待てよ。まだ怒ってるのか?」


しつこそうだったので、歩きながら話をする事にした。


「昨日はどうして」


「ごめん。急用があったんだ」

「急用ならもっと早く連絡くれてもいいじゃない。あの時、私…待ち合わせの場所に居たんだから」

「そうだったのか。悪い、今度からそうゆう事はないようにするからさ。今回はこの通り許して欲しい」

「……謝ってくれても、私困る」

足を止めて、美波が有野の方を見ると手を合わせて謝ってきた。


「頼む、この通りだ」

「ただ謝るなら簡単だよ」

「え…」

「本当は昨日、何してたの?」

「だから急用が入って」

「その急用って?」

「バイトだよ」

「嘘」

「嘘じゃないって信じてくれよ」

「あの光景をどうやったら信じれるの…」
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