君と、ボール。
最後の決心
暗くなってきている道路。
私の影と、電灯の光が重なる。

一本、缶ジュースを買って飲んだ。
久々の炭酸飲料。
口に含むと、シュワッっとした感じがする。
そして体全体がスカッとした。


・・・・・この時から、私は決めていたのかもしれない。




自分でちゃんと悩んだ結果だった。
だから絶対に後悔はしないはず。


携帯電話を取り出し、アドレス帳のページへ。
あいうえお順に並べられた、知り合いの名前。
その中でただ一つ、ハート絵文字のついた番号。

そんなの、君しかいないよ。


君だけメールフォルダは特別に作った。
勝手に見られないようにロックも3つくらいかけた。
もちろん、全部保護した。

私は公園のブランコに腰かけ、ボタンを操作する。


"❤彼氏❤"

そんな名前のメールフォルダ。
中のメールを一つ一つ読み返した。





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