君と、ボール。
「もしもし?どした?」

明るい君の声。
周りには他の男子の声がすごく聞こえる。
友達といるんだろうな・・・。


「ねぇ、あたしのこと、好き?」


これで精いっぱいだった。
涙があふれそうになるのを必死にこらえて言った。

「え!?どしたんだよ?」

「・・・・好き?」

しばらく続いた沈黙。
重い女、と思われてもよかった。


「メール、全部読んだ。・・・・・ありがとう。」


「おう・・・。」

なんだか、会話が弾まない。




もう、心はきまってた。
君はきっと、どっちでもいいよなんて言うと思う。
そう言われたら私は

「別れよう」


そう言うつもりでいる。



君の差し入れや、ミサンガ。

今までの私の役割は、他の女の子にバトンを渡すことにしました。

次の女の子へ。
大変だけど、頑張ってください。

そう言いたい。


私、今まで楽しかった。
本当に、楽しかったです。

また、会えたらいいな。

そしたらその時は、友達として会えるだろうか。



その時だった。






< 28 / 32 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop