ミッドナイト・スクール
暗号を机の上に一戻すと、浅岡は壁に寄りかかった。
和哉は暗号を見つめ、ぶつぶつと口の中で何かを唱えている。
信二や悠子も、紙を透かして見たり、引っ繰り返してみたりと思案を試している。
……突然、文彦が自分の持っていた手紙を破り出した。
「なっ、何してんだ文彦。どうかしたのかよ?」
種田は文彦の肩を摘んで振り向かせた。
「……分かったよ。特に難しく考える事はなかったんだ」
文彦は確信を持った表情で、兄の手を振りほどいた。
「皆さんも、自分の持っている手紙の、数字の下のスペルだけを破り取ってください」
一瞬、誰もが動きを止めたが、ユリ、浅岡がビリビリと破り始めると、信二達も自分の手紙を破り始めた。
床に破られた紙の断片や、他の文章の書かれた紙が落ちる。
……全員が破り終えたのを確認して、文彦は喋り出した。
「僕達は少し堅く考えていたようです。せっかく手紙のスペルの上に数字がかかれているんですから、その順番通りにスペルを並べればよかったんです」
そういうと、文彦は自分の持つスペル……(T)の紙を9の下に置いた。
それに続いて、悠子が4の所に(D)を、浅岡は7の位置に(G)を置く。和哉や信二
も続き、次第に隠されたメッセージが姿を現す。
「……こ、これは」
『GOOD NIGHT! (おやすみなさい)』
「グッドナイト(おやすみなさい)」
ユリが出来上がった文章を読んだのと、《それ》が起こったのは同時だった……。
突然、校舎が大きく揺れた。
和哉は暗号を見つめ、ぶつぶつと口の中で何かを唱えている。
信二や悠子も、紙を透かして見たり、引っ繰り返してみたりと思案を試している。
……突然、文彦が自分の持っていた手紙を破り出した。
「なっ、何してんだ文彦。どうかしたのかよ?」
種田は文彦の肩を摘んで振り向かせた。
「……分かったよ。特に難しく考える事はなかったんだ」
文彦は確信を持った表情で、兄の手を振りほどいた。
「皆さんも、自分の持っている手紙の、数字の下のスペルだけを破り取ってください」
一瞬、誰もが動きを止めたが、ユリ、浅岡がビリビリと破り始めると、信二達も自分の手紙を破り始めた。
床に破られた紙の断片や、他の文章の書かれた紙が落ちる。
……全員が破り終えたのを確認して、文彦は喋り出した。
「僕達は少し堅く考えていたようです。せっかく手紙のスペルの上に数字がかかれているんですから、その順番通りにスペルを並べればよかったんです」
そういうと、文彦は自分の持つスペル……(T)の紙を9の下に置いた。
それに続いて、悠子が4の所に(D)を、浅岡は7の位置に(G)を置く。和哉や信二
も続き、次第に隠されたメッセージが姿を現す。
「……こ、これは」
『GOOD NIGHT! (おやすみなさい)』
「グッドナイト(おやすみなさい)」
ユリが出来上がった文章を読んだのと、《それ》が起こったのは同時だった……。
突然、校舎が大きく揺れた。