流星ワルツ
第一部 鎮静のオリオン
始めを飾るは、プレリュード
冬の夜空に輝くオリオンのように、物語の始まりの幕を華やかに上げて。
全てを壊すには子供すぎて
全てに従うには大人すぎた
成長したあたしたちは、
「心…っ」
「慎んで…お受け致します」
もう、ただの幼なじみじゃない
子供と大人の狭間で揺れ動く、絆と恋心。
「ナツ……が、居んだろ」
今は、まだ、閉まっておく想いがある。
「……好…き…」
もう、抑えきれない想いがある。
だけど、今はオリオンのプレリュードに耳を傾けて、瞳を閉じよう。
───第一部 鎮静のオリオン