流星ワルツ
中学生の頃、俺はそれなりに尖ってて、喧嘩なんて日常茶飯事。心に小言を毎日クドクド言われるレベルだった。
『お前が如月?なんだよ、まだ中1のガキか』
どっから噂を嗅ぎ付けたのか、高等部からわざわざ中等部に来てまで喧嘩を売りにきた。
…どんだけ、暇だったんだよ。
勝敗はサラリと決まり、その場で見てた流衣とナツが神代先輩達に話し、先輩たちが面白がってまた広め…結果、恥をかかされたと逆恨みを受ける羽目になった。
それから4年。音を上げんのは早えくせして、人一倍執念深い、一番面倒臭え連中に未だに絡まれている。
「…元はと言えば、くだらねえ噂流した先輩たちが原因なんすけど」
「気にすんなよ、あ、そうだ!!今日はちゃんと用事あったんだよなー、弥斗」
「そうそう、それでナツに学校で会ったから聞いたらここだって言われたから来たんだよ」
少し神妙な顔になる先輩たちに俺も自然と視線を鋭くした。
「面倒事なら勘弁ですけど」
「面倒事っつうより、注意しとこって思ってさ」
何処から来たのか、怪しげに隅で猫がにゃあと鳴いた。