流星ワルツ
不明の燻りを胸に残しつつ、そのまま放課後となった。
「今日、仕事ねぇの会計だけかよーっ!!」
「がんば、流衣っ」
「…がんば」
「お前ら、うぜー!!」
紫苑たちは、既に帰りの支度が終わっており、ニヤニヤと流衣を見ながらからかっていた。
……俺も帰りてえ。
「紫苑、ナツの家に行くの?」
「あ、ううん!今日は違う人と約束してるのっ」
「…この前、しぃが紹介したがってた子、だってさ」
心なしか、ナツは少しだけ不満そうに口を尖らせているようで、それもまた面白い。
「皆もぜーったい仲良くなれるだろうし、紹介するからねっ」
「おう!……って、音弥ー!!この書類、ここにサイン書けっつったろー!!」
「そこでも一緒だろ」
「ここは教師欄だぁぁぁあぁぁ」
2人を見送って、山のようにある仕事に手を付け始める。半分はサイン書けば良いやつだから流衣に任せるか。
「…不審者のことがあったから、ちょっと紫苑だけだったら心配だったけど、こうゆう時会計があの2人だと安心ね」
「ナツがいんなら紫苑は絶対平気だからな」
ナツは、そうゆう奴だ。