呪 い サ イ ト
莉音がこんなにも怒るところを幼馴染の私でも初めて見た。
「・・・ごめん」
「ごめん」
莉音は謝る幸恵と寧々をキッと睨みつけた。
そしていつもの可愛らしい顔はどこへいったのか、と思うような恐ろしい形相で泣き叫んだ。
「穴の中、すっごく怖かったんだよ……! 暗くて、寒くて! 息も出来なくて!! 苦しくて!! 水流が強くて穴から出ることもできなかった! 本当に……死んじゃうかと思ったんだよ……!! 怖い怖い怖い怖い……怖かったっ!!! うわぁああああぁぁぁああぁぁぁっ!!! いやああぁぁあぁぁあぁぁああぁっ!!!」
頭はを掻き毟り、髪をぼさぼさに乱す。
実際に穴の中の時のことを思い出しているのだろう、錯乱状態に陥ってその顔は恐怖に塗れてぐちゃぐちゃになっていた……。
「り、莉音……! もう大丈夫だよ、ここは安全だよ。だから落ち着いて……!」
私は莉音をなんとか宥めようとして、肩をぽんぽんと叩く。