呪 い サ イ ト
 私と優里がひらひらと手を振ると、


「また今度来てちょうだいね」

「今日はごめん……ゴホッ!」


 寧々は無理矢理笑顔を作り、幸恵は莉音に襟を持たれて揺す振られた時に首が苦しかったようで咳き込みながら、同じように手をひらひらと振り返してきた。


「・・・・・・」


 先程まで興奮、錯乱していた莉音は無言で見送ってくれた。
 横にスライドするドアを通り、バタンと閉める。

 まるで異世界に切り取られたように、廊下は病室と違って異様な程静かだった。

 ふと横の優里を見ると、にたり……と気味の悪い笑みを浮かべていたのだった。


「中での会話、聞いてみて?」


 何があるのだろうと思い、私は盗み聞きをしようと病室に聞き耳を立てた。


「―――い―――しょ……!」


 よく聞こえない。扉に耳をくっつけた。
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