呪 い サ イ ト
 放課後。

 私は三人の入院する病院へと直行した。

 病室の前の廊下まで来ると、誰かが見舞いに来ているのか、中から声が聞こえてきた。私と同い年ぐらいだと思う。ということは、見舞いを強制された一年生だろうか。


「あ……!」

 耳を澄ましてわかった。この声は石神だ。

 石神がどんな会話をしているのか、どんな表情をしているのかが気になり、そっと扉を少し開けてみた。
 予想通りの石神の姿が目に映る。
 中に入ろうとした時だった。


「ね~石神。超怖かったわぁ……」


 幸恵が石神に話しかけた。そしてそのまま幸恵は手を伸ばし―――石神の手をぎゅっと握った。
 目を疑うような光景だ。

 莉音が上目遣いで石神を見始める。
 さすがぶりっこと言われるだけあるが、石神にそれは……!


「あたしも、すっご~く怖かったの……」


 しかもあろうことか……莉音も石神の手をぎゅっと握った。
 白肌が石神の手を優しく包んでいるのだ。
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