呪 い サ イ ト
「―――っ!?」
私はそれ以上その光景を見るのが嫌で、拒絶するかのように扉を閉めた。
「一体何なの、あれは……」
扉に背を預け、へなへなと力無く床に座り込んだ。
脳裏に蘇る嫌な光景。
男好きの幸恵が石神の手を握った。
石神は抵抗しない。
ノリで莉音も石神の手を握った。
両手を女子に握られた石神は照れているのか頬を赤く染めた。
やはり抵抗はしない……。
・・・あんなの嘘だ……。石神があんなことするはずは……っ!
ない、と否定をしたくてもそうとは言い切れない、複雑な心境の私は確認するべく、もう一度扉を開けた。
どうかさっきの光景は嘘でありますように。幻でありますように。
そう願いながら目をぎゅっと強く閉じて。
パッと開いた目に映ったのは……願いが叶わず、先程と同じ光景だった。両手を女子に握られて、照れる石神の姿だ。
「そんな……!」
―――ぽん。
誰かが落胆する私の肩に手を乗せた。驚きで心臓がびくっと跳ね上がる。