呪 い サ イ ト
「こ、怖……っ! 呪いサイト!?」


 私はこういう怖い系が苦手であり、思わず画面から目を背ける。
 グロい写真が突然出てこないかと疑い、しばらく待ってみたが何も起こらない。安心して再び画面を見る。

 呪いサイトか……誰かを呪えるのかな?

 説明を読んでみる。

〔このサイトでは憎い人を呪い、怪我をさせたり殺すことができます。憎い人の名前と、殺す方法を書いて「送信」をクリックしてください〕


「ふぅん……」


 あまりにも嘘らしくて、少し興味が失せた。
 だが……せっかく開いたのだ。そのまま後戻りをする気にもならず、気晴らしぐらいにはなるよね、と書き込んでみることににした。

 送信フォームに移った。

 えーっと……どんな風に呪ってもらおうかな……?


「おっと、危ない……」


 呪い方を考えている内に、いつのまにか家の前に着いていた。集中していて、家を追い越しそうだった。
 私の家は一戸建てで、周りに他の家が密集しているから、下手すれば他所の家に入ろうとしたかもしれない。

 あぁ……この集中力を勉強に使えればいいのになぁ……。

 心の中で苦笑し、家の戸に手をかけた。
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