呪 い サ イ ト

「発砲事件はまだまだ終わらない。
ずぅーっと続くよぉ? きゃはははっ!」


優里はどんどん不気味な笑いを披露する。

まだまだ終わらないなんて嫌……!
ずっと続くなんて嫌……!
早く終わらせてよ……!

目にうっすらと涙が浮かんだ。



「―――莉音、大丈夫!?」


寧々の声が聞こえてきた。
莉音を心配して駆け寄っていく。

あの血塗れの状態の莉音は、
どう見ても大丈夫ではない。
そう思った時だった。

―――バンッ!

再び乾いた金属音が響いた。
一瞬のことだった。
動いた寧々に犯人は銃を向け、そのまま引き
金を引き、銃弾が寧々の足首を貫いたのだ。
血がぶわぁっと溢れ出す。
だがそれは莉音よりも少ないものだった。
脹脛ではなく足首だからだろう。
その場に血がまた増えた。


「へっ、動くなと言っただろ。
馬鹿げた友情ごっこだぜ……!」


ドラマの悪役が浮かべるのと全く
同じ笑みを、犯人は浮かべた。

< 134 / 210 >

この作品をシェア

pagetop