呪 い サ イ ト
「私が悪いの……本当にごめんね……」
「ゆ、ゆっこ……?」
3人は何のことかわからず、
首を傾げ、口をぽかーんと開けていた。
「優子、もう気が済んだでしょ?
早く頭あげなよ。病室の床って汚いから」
私は優里に無理矢理頭をあげられた。
3人が私の顔を、不思議そうにみつめる。
重い空気と沈黙が流れた。
それを打ち破るかのように、
幸恵が勝手に、呼吸器を手でずらし、
掠れているが、弾んだ声で言葉を発す。
「実はさ……好きな人できちゃったのよね」
盛り上がる恋話で、この場を明るく
させようとしてしているのだろうか。
だが……一瞬、莉音の表情がなんだか、
こわばったような気がした。
「寧々と莉音には既に教えたんだけど……。
せっかく優子と優里来てくれたもの、
教えないといけないわよね!」
なんだかんだ言って、教えたいだけだろう。
それで恋話を披露して……。
と、そんなこと思っていたら、
莉音の顔が次は、マズそうな表情に。
・・・あれれ? どうしてだろう。
なんだか嫌な予感が……あはは。