呪 い サ イ ト
「さ、幸恵……! その話は……
やめておこうよ……! ねっ!?」
焦りの声色の莉音を無視し、
幸恵は話を続ける。
あぁ……やっぱり嫌な予感がする。
気のせい……だよね、あはは。
「好きな人は―――」
血色の悪い顔を綻ばせ、
掠れているけれども、
弾んだ声で言葉を繋ぐ。
ねぇ……まさか、まさか―――
「石神なのっ!」
衝撃が走り、動揺を露にしてしまった。
なんとなく……わかっていたんだ……。
そうではないように、願い……祈った。
だが、心のどこかで……
幸恵は石神のことが好きだと、
もうわかっていたんだ……。
顔をあげると、申し訳無さそうな、
表情の莉音と目があった。その途端、
莉音は気まずそうに俯いた。
莉音は知っていたんだ……!
だから、話を止めにしようと……。
だが、止めさせることはできず、
結局私は幸恵の好きな人を知ることに。