呪 い サ イ ト


「それなら……尚更頑張らなきゃね。
本当に応援してるから、頑張れ……!
付き合った報告、楽しみにしてるね」


莉音の顔がどんどん、
悲痛で歪んでいく……。

どうして私は、
幸恵を応援しているんだろう。
どうして応援しなきゃならないの?
どうしてこんなに辛いことを……
言わなければならないの?

溢れそうな涙を、なんとか堪える……。
ここで泣くわけにはいかない。
私はこの場から去ることにした。
丸椅子からパッと立つ。


「・・・私、そろそろ帰るね……」


もう限界がきていた。
溢れてくる涙を、できるだけ
見せないよう俯き、これ以上溢れて
こないよう、唇をぎゅっと結んで堪える。


「さっき来たばかりじゃない。
もうちょっと、ゆっくりしていって?」


「ううん……」


首を横に振ってしまい、涙が飛び散った。
幸恵に見えてしまっただろうか。
より早く、ここから立ち去らなければ。



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